看護助手として働いている人の中には、別の仕事へ転職を検討している人も多いようです。ですが、未経験の職種へ転職をする場合、給与や働き方、必要なスキルが分からず不安を感じることが多いでしょう。
本記事では、看護助手から転職したい人におすすめの職種と役立つ資格について、業界別に解説していきます。看護助手から転職するメリットや注意点についても解説しているので、是非ご確認ください。
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看護助手の経験を活かせる仕事の種類
看護助手の仕事を活かせる仕事は主に以下の3つに分けられます。
- 医療業界の仕事
- 福祉業界の仕事
- 別業界の仕事
それぞれ詳しく解説していきます。
医療業界の仕事
医療業界は、看護助手の経験をそのまま活かしやすい業界です。具体的な職種としては、看護師、医療事務、医療ソーシャルワーカー、登録販売者などの職種があります。
看護助手として培った医療知識や患者対応のスキルが、即戦力として評価されることが多く、医療現場の複雑な人間関係や指揮系統にも慣れやすい点もメリットといえるでしょう。
福祉業界の仕事
福祉業界も看護助手の経験を活かしやすい分野です。具体的な職種としては、介護職や生活相談員、障害者施設の職員、ケアマネジャーなど、多様な職種が存在します。
看護助手として培った身体介護
やコミュニケーションスキル、利用者への配慮など、現場での経験がダイレクトに役立つ場面が多いのが特徴です。
特に「介護職」へ転職する場合、看護助手としての経験・知識がそのまま役立つ点が多く、また、看護助手と比べると給与アップも見込みやすいといえるでしょう。
別業界の仕事
看護助手の経験は、医療や福祉以外の業界でも活かすことができます。
病院の看護助手として培ったコミュニケーション能力や臨機応変な対応力、体力や忍耐力などは、どの業界でも評価されるスキルです。
特に、医療や介護分野の知識を活かして専門的な記事を書くWEBライターや、医療業界に特化したキャリアアドバイザーは、経験を活かしたキャリアチェンジとして人気の選択肢となっています。
看護助手からの転職におすすめの医療業界の仕事
看護助手から医療業界の別職種に転職する際、おすすめの仕事と役立つ資格は以下の通りです。
| 看護助手からの転職におすすめの職種 （医療業界の仕事） | 役立つ資格 |
|---|---|
| 医療事務員 | 医療事務検定試験 診療報酬請求事務能力認定試験 医師事務作業補助者実務能力認定試験 |
| 登録販売者 | 登録販売者 ※資格必須 |
| 看護師 | 正看護師 准看護師 ※いずれかの資格が必須 |
| 医療ソーシャルワーカー | 社会福祉士 精神保健福祉士 |
看護助手の経験やスキルはいずれの職種でも活かしやすいものの、医療業界の仕事は資格を求められることが多いのが現実です。
無資格でも転職しやすい職種としては「医療事務員」、看護助手としての経験を活かしてキャリアアップを目指すなら資格を取って「看護師」を目指すことがおすすめです。
それぞれ詳しく解説していきます。
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医療事務員
医療事務員は、病院やクリニックなどの医療施設で事務業務を担当する職種です。具体的な業務には、患者の受付、診療報酬明細書（レセプト）の作成、会計業務、診療スケジュールの管理などが含まれます。
医療事務の仕事は、看護助手として得た患者対応スキルや患者や医療スタッフとのコミュニケーションスキルが活かせるため、転職先として人気があります。
また、レセプト業務では専門的な知識が必要になるため、「医療事務検定試験」や「診療報酬請求事務能力認定試験」などの資格を取得すると転職活動に有利です。
給与は地域や施設規模によって異なりますが、初心者でも資格を取得することで安定した収入を得やすいのが特徴です。特に、看護助手から転職する場合、すでに医療現場での経験があるため、完全未経験者よりも採用されやすい点もメリットといえるでしょう。
看護助手ラボ編集部医療事務は看護助手の転職先として人気の職種のひとつです。
転職を検討するにあたっては、待遇は決して高くなく、派遣社員の求人が多い業界という点を理解しておくといいでしょう。
また、AIに代替されて求人が減る可能性もあるため、注意しておきましょう。
登録販売者
登録販売者は、一般用医薬品（第2類・第3類）の販売を行う専門資格を持った職種です。ドラッグストアや薬局などで活躍することができ、薬の効能や使用方法を説明するなど、専門性の高い業務を担当します。
登録販売者は、病院やクリニックではなく主にドラッグストアで活躍する職種ですが、看護助手として得た医療知識や患者対応の経験が大いに役立ちます。
また、登録販売者として経験を積むことで、キャリアアップの道も広がります。例えば、店長職やエリアマネージャーなどの管理職を目指すことも可能です。
看護助手ラボ編集部登録販売者として実務経験を積むことで、法的に求められる「店舗管理者要件」を満たすことが可能です。
参照：e-Gov 法令検索「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則」
ドラッグストアは日本中で需要のある市場のため、登録販売者として経験を積むことで転職市場における価値を高めることが可能です。
看護師
看護師は、患者のケアや治療を直接支える医療職であり、看護助手からステップアップを目指す方にとって代表的な職種です。
看護助手として培った基礎的な介助スキルや病院内の立ち回りは、看護師の仕事においても非常に有用といえるでしょう。また、看護師として働くことで、さらに専門的な医療知識や技術を習得でき、患者の治療に深く関与するやりがいを得ることができます。
給与は経験や勤務先によって異なりますが、月給30万円以上を期待できるケースも多く、夜勤に入れば看護助手に比べるとかなりの高給与を見込めるでしょう。
一方で、身体的負担やストレスが大きい仕事のため、転職を検討する場合は、事前に看護師としての働き方を十分に理解することが重要です。
看護助手ラボ編集部学ぶべき内容や学費を考えると、看護師資格の取得は決して楽ではありません。
ですが、病院によっては看護助手向けの奨学金制度等を用意している場合もあるため、看護師を目指す際には必ずチェックしておきましょう。
医療ソーシャルワーカー
医療ソーシャルワーカー（MSW）は、患者やその家族が医療費や治療方針、退院後の生活や社会復帰などについて相談できる窓口となる専門職です。病院や地域医療施設で活躍し、患者の心理的・社会的支援を行う役割を担います。
患者や家族との信頼関係を構築しつつ、社会福祉の専門的知見を活かし、様々な保険医療スタッフと連携が求められる仕事です。そのため、看護助手の経験者にとって、患者とのコミュニケーションスキルや経験が大いに活かせます。
看護助手ラボ編集部医療ソーシャルワーカーの給与は経験や資格によって上昇することがあるものの、決して高くはありません。
ですが、患者に寄り添いながら問題解決に取り組む、やりがいのある職種です。
看護助手からの転職におすすめの福祉業界の仕事
看護助手から福祉業界へ転職する場合、おすすめの職種と役立つ資格は以下の通りです。
| 看護助手からの転職におすすめの職種 （医療業界の仕事） | 役立つ資格 |
|---|---|
| 介護職 | 介護職員初任者研修 介護福祉士実務者研修 介護福祉士 |
| 障害者施設の職員 | 介護職員初任者研修 介護福祉士実務者研修 介護福祉士 キャリアコンサルタント |
| 生活相談員 | 社会福祉士 社会福祉主事 精神保健福祉士 ※自治体により異なる |
| ケアマネジャー | 介護支援専門員 ※資格必須 |
| 保育士 | 保育士 ※資格必須 |
| 資格スクールの講師 | 介護福祉士 ケアマネジャー ※スクールの採用要件により異なる |
看護助手の経験は特に「介護職」と親和性が高く、最もおすすめの転職先のひとつといえるでしょう。
また、中長期的な目線でキャリアアップを目指す場合は「生活相談員」や「ケアマネジャー」もおすすめです。
それぞれ詳しく解説していきます。
介護職
介護職は、高齢者や障害を持つ方の日常生活を支援する仕事です。特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホーム、デイサービスや訪問介護など、さまざまな介護事業所で活躍の場があります。
主な業務には、食事や入浴、排泄などの身体介護や、利用者の生活を支えるための家事援助等があり、看護助手として培った介助スキルが最も活かせる転職先といえるでしょう。
介護職は資格がなくても始められる職種ですが、「介護職員初任者研修」や「介護福祉士」などの資格を取得することで、さらなるキャリアアップや給与増が期待できます。
看護助手ラボ編集部介護職としての経験を積み、国家資格である「介護福祉士」を取得すれば、超高齢化社会の日本であればどこでも食べるに困ることはないでしょう。
大手企業が多数介護施設運営を行っており、求人によっては看護助手よりかなり高い待遇で雇ってもらえる可能性があります。
障害者施設の職員
障害者施設の職員は、身体的または知的障害を持つ方の日常生活を支援し、自立を促す仕事です。施設の種類によって業務内容は異なりますが、食事や入浴の介助、就労訓練、趣味活動のサポートなどが主な役割です。
看護助手として身につけた介護技術や、利用者の気持ちに寄り添う姿勢は、障害者施設での業務に非常に役立ちます。また、「社会福祉士」や「精神保健福祉士」の資格があれば、より専門性の高い支援が可能になり、キャリアアップにもつながるでしょう。
給与は施設の規模や役職により異なりますが、月20万円前後が目安です。直接利用者の成長や笑顔に触れることができるため、日々大きなやりがいを感じる職場と言えるでしょう。
看護助手ラボ編集部障害者施設の中でも、就労支援を行う事業所では「キャリアコンサルタント」も役に立つ資格のひとつです。
「キャリアコンサルタント養成講座」を修了することで、だれでも国家試験に挑戦できる資格のため、興味がある人は詳しく調べてみるといいでしょう。
生活相談員
生活相談員は、介護施設や地域包括支援センターなどで、利用者やその家族の相談を受け、介護施設やその他関係機関との連携を行う専門職です。具体的には、利用者の生活環境の改善や、介護保険の利用に関する手続きのサポート、関係機関との調整業務などが含まれます。
看護助手として得た現場での経験は、利用者の背景を理解する力や迅速な対応力として活きます。
生活相談員になるためには、「社会福祉士」や「介護福祉士」の資格が求められる場合が多いため（※）、必要に応じて資格取得を目指すことが必要です。
看護助手ラボ編集部自治体によっては、「介護福祉士」の資格で生活相談員になれる場合もあるため、看護助手や介護職のキャリアアップの道のひとつとなっています。
ただし、生活相談員は「自施設への利用を促す営業職」という側面もあるため、仕事への利害が浅いとミスマッチにつながりかねないため、注意しておきましょう。
＞看護助手から介護福祉士を目指す際の受験資格や注意点を解説！
ケアマネジャー
ケアマネジャー（介護支援専門員）は、介護サービスが必要な高齢者やその家族の相談に応じ、ケアプランの作成や各自治体や介護事業所と調整を行う仕事です。
利用者の状況を把握し、最適な介護サービスが受けられるように支援をするため、サービス提供者と連携を取りながら、利用者が安心して生活できる環境を整える役割を担います。
看護助手として現場で得た介護や医療の知識、利用者との信頼関係構築スキルは、ケアマネジャーとして活かせる大きな強みです。
看護助手ラボ編集部現時点で受験資格となる国家資格を持っていない場合、看護助手からケアマネジャーになるには最短でも5年以上が必要になります。
決して簡単な道のりではないため、5～10年後までを見据えた中長期的キャリアプラン設計をしたうえで、資格取得を検討するといいでしょう。
保育士
保育士は、保育や保護者への適切な助言・指導を通して子どもの成長や発達を支える仕事です。
主な就職場所は保育園や事業所内保育所、児童養護施設で、子どもの生活支援や遊びを通じた教育を行います。また、保護者とのコミュニケーションを通じて、子どもの健やかな成長を共に見守る役割も果たします。
看護助手で培った観察力やコミュニケーション能力は、子どもや保護者と信頼関係を築くうえで役立つでしょう。
資格スクールの講師
看護助手の経験を活かした転職先として、資格スクールの講師（※）が挙げられます。
講座を通して資格の取得を促進するだけではなく、実践的な指導を通して後進の育成を行う仕事のため、非常にやりがいがある仕事といえるでしょう。
給与は時給制の契約形態が多いため、初めは副業として始めることも可能で、自分のペースで働ける点が魅力です。
看護助手ラボ編集部病院の看護助手だけではなく、「介護施設の介護職」の経験が求められる場合もあるため、働きたい資格スクールがあれば、まずは講師の採用要件をチェックしておくといいでしょう。
看護助手からの転職におすすめの異業種の仕事
看護助手から、医療・福祉業界以外の仕事へ転職する場合、おすすめの仕事は以下の通りです。
| 看護助手からの転職におすすめの職種 （その他の業界の仕事） | 役立つ資格 |
|---|---|
| 医療・福祉関連職のキャリアアドバイザー | キャリアコンサルタント |
| WEBライター | 特になし |
| 接客業のスタッフ | 特になし |
| ITエンジニア | 基本情報技術者試験 応用情報技術者試験 |
| 製造・工場スタッフ | 危険物取扱者 |
おすすめの理由をそれぞれ詳しく解説していきます。
医療・福祉関連職のキャリアアドバイザー
医療関連職のキャリアアドバイザーは、看護師や介護士、医療事務など医療関連の職業を目指す人や転職を考える人に対して、キャリアの相談やサポートを行う仕事です。
転職エージェントや人材派遣会社で働くことが一般的で、求人情報の提供や履歴書の添削、面接のアドバイス等を通して転職やキャリア形成の支援を行う専門職です。
給与は年収300万円から500万円程度が一般的ですが、業績に応じたインセンティブ制度を採用している会社も多く、高収入を目指すことも可能です。医療業界に関する知識や経験を活かしつつ、人のキャリア形成を支援するやりがいを感じられる仕事といえるでしょう。
看護助手ラボ編集部キャリアアドバイザーは無資格でも挑戦できる仕事ですが、「キャリアコンサルタント」の資格を取得することで、キャリアに関する体系的な知識やカウンセリング技法を駆使した専門的な転職支援が可能になります。
WEBライター
WEBライターとはその名の通り、インターネット上の記事やコンテンツを執筆する仕事です。
看護助手としての経験や知識を活かし、医療や介護分野に特化したライターとして活躍すれば、看護助手として培った知識や経験を活かして専門性の高い記事を執筆することができます。具体的には、病院の働き方や介護のコツ、医療現場の裏話などをテーマに記事を作成するケースが多いです。
この職種は特別な資格が不要で、ライティングスキルやSEO（検索エンジン最適化）の知識があれば、初心者でも挑戦しやすい点が魅力です。
収入は記事単価や執筆量により変動しますが、月5万円から30万円程度が目安です。
看護助手ラボ編集部WEBライターの仕事は日本語スキルがあればすぐに始められる反面、生成AIに代替されるリスクが高く、実績が無いうちは高単価の案件を受注することも難しい仕事です。
そのため、WEBライターとして受注を安定させるためには、ポートフォリオに出来るような実績を積み、自身の記名記事を書けるような信頼性を獲得していくことが重要になります。
接客業のスタッフ
接客業のスタッフは、飲食店や小売店、ホテルなどでお客様対応を担当する職種です。具体的な仕事内容の一例として、商品の案内、注文受付、会計業務、クレーム対応など、多岐にわたる業務を行います。
看護助手として身につけたコミュニケーションスキルや、相手のニーズを察知する力は接客業においても大いに活かされます。特に、丁寧な接客や迅速な対応が求められる職場では、即戦力として重宝されるでしょう。
給与は時給1,000円から1,500円程度が一般的ですが、正社員として働く場合は月20万—25万円程度が期待できます。接客業は未経験から始めやすく、幅広い選択肢があるため、新しいチャレンジとしてもおすすめです。
ITエンジニア
ITエンジニアは、システム開発やプログラミング、ネットワーク構築などを行う技術職です。
今後も高い需要が見込める職種・業界であるため、「イチから新しい業界で働きたい」「将来的に高年収を目指したい」という人に選択肢に加えるべき職種といえるでしょう。
年収は300万円から800万円以上と幅広く、スキルや経験によって大きく異なります。スキルと経験を積めば、年収1,000万円以上を目指すことも可能で、フリーランスとして独立して活躍することも出来る専門職です。
未経験者の場合は20～30代前半の人が採用されやすい傾向があるので、IT関連職種へのキャリアチェンジを考えている人は、自身の年齢を踏まえてキャリアの選択をする必要があります。
看護助手ラボ編集部ITエンジニアは、手に職をつけて安定して働くことが可能な専門職です。
看護助手の経験や知識が直接活きる職種ではないですが、医療業界からキャリアチェンジを考えている人にはおすすめの仕事です。
＞おすすめプログラミングスクールを比較解説│キャリアバディマガジン
製造・工場スタッフ
製造・工場スタッフは、工場内で製品の加工や組み立て、検品、梱包などを行う仕事です。自動車部品や食品、電子機器、化学薬品など、さまざまな製品を扱う現場があります。
看護助手として身につけた体力や、細かい作業に対応する集中力は、製造業の仕事で活かされます。また、シフト制の仕事が多いため、自分のライフスタイルに合わせて働ける職場を選ぶことが可能です。
無資格・未経験から始められるため、新しい職種に挑戦したい方にとっておすすめの転職先のひとつです。
＞工場・製造業で役立つ資格おすすめ厳選資格│キャリアバディマガジン
看護助手から転職する際に役立つスキル
看護助手の現場で培ったスキルのうち、転職先でも活かしやすいものは以下の通りです。
それぞれ詳しく解説していきます。
介護スキル
看護助手として身につけた介護スキルは、介護職や福祉関連の仕事で役立つ汎用性の高いスキルです。
排泄介助や入浴介助等の身体介護スキルに加え、ベッドメイクや清掃などの生活援助は介護施設でもすぐに活かせる実用的なスキルといえるでしょう。
看護助手ラボ編集部看護助手の中には清掃や器具洗浄、物品補充などがメインの現場もありますが、身体介護の仕事をメインにしていた人であれば、介護職へ転職する際は非常に有利になるといえるでしょう。
医療に関する知識
看護助手は直接医療行為を行うことはありませんが、病院で働くうえで身に付けた基礎的な医療知識は、医療事務や登録販売者などの仕事で役立ちます。特に医療用語や患者対応の経験は、転職後の即戦力となるでしょう。
また、医師や様々なコメディカルが連携して働く病院という特殊な環境で働いた経験は、同じく医療機関における仕事全般で活かせるといえます。
体力
看護助手は清掃やベッドメイク、患者の身体介護（移乗や入浴介助、排泄介助等）を通し、一日中動き回っていることが多い仕事です。
仕事で養った体力は、介護職や製造業などの肉体労働を伴う仕事で重宝されるでしょう。長時間の立ち仕事や重い荷物の運搬に適応できる能力は、転職において大きな武器となります。
コミュニケーションスキル
患者やその家族、看護師をはじめとした医療スタッフとの円滑なコミュニケーションを行うスキルは、多くの職種で必要とされます。
特に、顧客とのコミュニケーションが多い接客業や、求職者との面談が仕事の大半を占めるキャリアアドバイザー等の仕事で活躍できるスキルといえるでしょう。
看護助手から別の職種へ転職するメリット
看護助手の仕事を辞め、別の職種へ転職するメリットは以下の通りです。
それぞれ詳しく解説していきます。
給与が上がる可能性が高い
看護助手から転職することで、給与アップを狙える点がメリットのひとつです。
医療・福祉業界の35万6,700円に対し、看護助手は22万2,500円と低く（令和5年度）、転職することで収入を増やすことにつながる可能性が高いといえます。
| 職種 | 平均月収(賃金) |
|---|---|
| 看護助手 | 222,500円 |
| 医療・福祉業界 | 356,700円 |
参考：e-Stat「賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者職種」
規則的な勤務シフトの仕事が多い
看護助手の仕事は夜勤や土日祝を含むシフト制が一般的ですが、転職先によっては土日休みや規則的な勤務時間の仕事を選ぶことができます。そのため、生活リズムが整いやすくなるのは大きなメリットです。
ただし、病院の仕事や介護職の場合は、看護助手と同じくシフト制の勤務になる可能性が高いため、転職で「規則的な生活リズムを実現したい」と考えている場合は、それ以外の転職先を選ぶ必要があります。
看護助手ラボ編集部医療事務の場合は小さなクリニック、介護職の場合は土日休みのデイサービスの場合は、規則的なシフトで働ける場合があります。
シフトを重視したい人の場合は、求人の詳細を確認して転職活動をするといいでしょう。
肉体的な負担が減る
看護助手は基本的に1日中動き回ることが多く、体力を要する仕事ですが、転職先によってはデスクワークや接客業など、体への負担を軽減することが可能です。
特にキャリアアドバイザーやWEBライターの場合、在宅勤務が出来る職場の場合があるため、肉体的な負担は劇的に減るといえるでしょう。
看護助手ラボ編集部看護助手から転職を考えている人の中には、腰を壊して仕事を続けることが難しくなってしまった人もいるでしょう。
その場合は、体の負担を軽くできる仕事を転職先に選ぶといいでしょう。
人間関係の摩擦が減る
病院では、医師や看護師、リハビリ関連職や医療事務員など、非常に様々な専門職と連携して仕事を行う必要があります。
看護助手主に看護師と連携して仕事を行いますが、なかには人間関係の摩擦が起こりやすい職場もあるため、転職によって人間関係のストレスを減らせる可能性があります。
看護助手から別の職種へ転職する際の注意点
看護助手から別職種へ転職する際には、以下の点に注意しておく必要があります。
看護助手は無資格・未経験でも挑戦できる仕事である反面、給与は決して高くなく、仕事も楽ではありません。そのため、仕事を辛いと感じることも多く、「転職」という選択肢を考えることもあるでしょう。
その際に短絡的に看護助手を辞めるのではなく、上記の注意点をしっかり把握したうえで転職を検討する必要があります。
上記の注意点について、それぞれ詳しく解説していきます。
看護助手として感じていたやりがいがなくなる
看護助手は、患者の身の回りのサポートや看護師の補助を通じて、直接的に感謝ややりがいを感じられる職種です。
しかし、異業種に転職すると、仕事内容によっては直接的な人との関わりが減り、従来感じていた「人の役に立っている」という実感が希薄になる可能性があります。
そのため、転職先でどのようなやりがいや充実感を得られるのかを事前に調査し、自分の価値観や目標に合致する職種かどうかを見極めることが大切です。
看護助手ラボ編集部仕事のやりがいは働く上でモチベーションにつながる重要な要素です。
自身の価値観を踏まえ、どのような仕事であればやりがいを持って働けるのかを考えて転職しましょう。
客観的な自己分析を通して、自分がやりがいを感じられる仕事を強いたい人は、「キャリアバディ」でキャリアコンサルタント等の専門家に相談することがおすすめです。
新しいことを学ぶ努力が必要
看護助手としての経験は貴重ですが、異業種へ転職した場合、全く異なるスキルセットが要求されることがあります。
例えば、医療事務への転職であればレセプト業務や医療保険制度の知識、一般企業の営業職であれば商談スキルやビジネスマナーの習得が必須となります。
看護助手としての経験が直接的に役立たない場合もあるため、資格取得や専門スキルの習得など、積極的に学ぶ姿勢が重要です。
看護助手ラボ編集部職務経験のない分野での学習負荷は決して軽くありません。資格取得や実務研修など、計画的なスキルアップが求められます。
看護助手に比べると転職難易度が高い
医療機関では常に人材需要の高い看護助手と比較して、一般企業での求人は競争が激しい傾向にあります。
少子高齢化に伴って企業の人材不足が続いているものの、待遇や働き方の条件がいい人気求人には応募が殺到する傾向がるため、企業側が求める即戦力としての要件を満たすことを求められるケースも多々あります。
看護助手ラボ編集部転職活動で専門家のサポートが欲しい人は、「キャリアバディ」で相談相手を探すことがおすすめです。
職種によっては年齢の壁がある
一部の業界や職種では、年齢による採用基準が存在する場合があり、特に30代後半以降は年齢による制限を受けやすい現実があります。
未経験分野や体力を要する職種では、年齢がネックになることもあります。そのため、自分の年齢やライフステージに合った職種選びが重要です。
また、年齢に関係なく活躍できるスキルや資格を身につけることで、採用の可能性を高めることができるでしょう。
看護助手ラボ編集部未経験の仕事へ転職する際は、資格の取得だけではなく、未経験者採用に積極的な業界の選定や、派遣社員からのスタートも検討するなど、柔軟な働き方の検討も役に立つでしょう。
看護助手から転職する際におすすめのサービス
看護助手から転職をする場合に役立つおすすめ転職サービスは以下の通りです。
本記事で紹介したおすすめ転職先の中でも、介護職や医療事務、キャリアアドバイザー等の無資格でも働ける仕事については、上記のサービスを通して探すことがおすすめです。
それぞれ詳しく解説していきます。
マイナビ介護職│介護職に強い転職サイト
| サービス名 | マイナビ介護職 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社マイナビ |
| おすすめの職種 | 介護職 生活支援員 看護助手 生活相談員 ケアマネ |
| 特徴 | 大手人材会社運営 福祉業界特化の転職エージェント |
| 公式サイト | kaigoshoku.mynavi.jp/ |
マイナビ介護職は、介護・福祉業界に特化した転職サイトです。マイナビ介護職に登録することで、福祉業界専門のキャリアアドバイザーから求人紹介から選考対策（履歴書・職務経歴書の添削や模擬面接）、内定後のフォローまで無料のサポートを受けられます。
登録から内定・入社後までスムーズに進められるため、介護業界での転職やキャリアアップを目指す方に最適な転職サイトです。
看護助手ラボ編集部登録をしても転職を強要されることはないため、「介護業界にどんな求人があるのか確認したい」と考えている人におすすめです。
スタッフサービス・メディカル│医療事務に強い派遣会社
| サービス名 | スタッフサービス・メディカル |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社スタッフサービス |
| おすすめの職種 | 医療事務 看護師 |
| 特徴 | 医療事務や看護師の仕事に強い派遣会社 リクルートグループ団体保険へ加入可能 |
| 公式サイト | www.staffservice-medical.jp/ |
スタッフサービス・メディカルは、医療事務に特化した派遣会社として、多様な求人情報と手厚いサポートを提供しています。
未経験者や資格がない方でも応募可能な求人が豊富で、医療業界でのキャリアを築きたい方に最適な派遣会社でs。。専任の担当者が応募から就業後まで一貫してサポートし、安心して働ける環境を整えています。
大手人材会社のリクルートホールディングスのグループ企業で、リクルートグループ団体保険へ加入が出来る点も特徴です。
看護助手ラボ編集部派遣求人だけではなく、希望の働き方に合わせて、正社員・契約社員等の求人紹介を受けることも可能です。
看護助手から医療事務の仕事へ転職したい人に特にオススメの人材サービスのひとつです。
キャリアアドバイザーAgent│人材紹介会社専門の転職エージェント
| サービス名 | キャリアアドバイザーAgent |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社9E |
| おすすめの職種 | キャリアアドバイザー |
| 特徴 | 求人紹介やキャリア相談を行う「キャリアアドバイザー」の求人に特化した転職支援 |
| 公式サイト | ca-agent.com/ |
キャリアアドバイザーAgentは、人材紹介業界のに特化した転職エージェントです。
中でも「キャリアアドバイザー」への転職を目指す方に向けて、質の高い求人情報とミスマッチのない求人提案、内定率向上を強みとしています。
面談や企業との交渉を同じ担当者が行う「一気通貫型のサポート体制」によって、希望や適性に合った求人を受けることが出来ます。
応募書類の作成支援や企業別の面接対策、年収交渉や入社後のフォローを通して、転職およびキャリア形成を長期的にサポートを受けられる点が特徴です。
看護助手ラボ編集部看護助手からキャリアアドバイザーへ転職をする場合、仕事内容のイメージがつきづらく、どの企業に応募すればわからない人が多いでしょう。
キャリアアドバイザーAgentでは、求職者ごとの経験や適正に合わせて、最適な求人紹介を受けることが出来ます。
そのため、人材業界で働くことに興味を持っている人におすすめの転職エージェントです。
看護助手からの転職に関するよくある質問
看護助手から転職を検討している際のよくある質問について、以下に解説していきます。
看護助手の経験は転職に活かせますか？
はい。転職先によっては看護助手としての経験が活かせます。
特に介護職や医療事務、登録販売者などの職種では、看護助手として培った介助スキルや患者対応、医療知識やコミュニケーションスキルが役立ちます。
看護助手から未経験の職種に挑戦するのは難しいですか？
職種によりますが、未経験歓迎の求人も多くあります。必要なスキルや資格を事前に確認し、学ぶ意欲をアピールすることで採用の可能性を高められます。
転職活動をスムーズに進めるコツはありますか？
転職サイトやエージェントを活用することで、効率的に求人を探し、応募書類や面接準備を進めることができます。また、自己分析を行い、自分の強みを明確にすることが重要です。
転職活動やキャリア設計にお悩みの際は、弊社が運営するキャリアバディで専門家にご相談ください。
看護助手から転職したい人におすすめの仕事まとめ
看護助手として働いた経験を持つ人は、医療・福祉業界をはじめ、様々な転職先で活躍することが可能です。
介護職や医療事務員等の無資格でも挑戦できる仕事に転職したい場合は、まずは転職サービスを確認して、具体的な仕事内容を確認してみるといいでしょう。
看護師や登録販売者等の資格が必要な仕事へ転職を目指す場合は、5～10年後の中長期的な視点でキャリア設計を行い、そのうえで転職のための計画を立てる必要があります。
看護助手からの転職は、多くの可能性が広がる転機になるでしょう。これまでの経験やスキルを活かしながら、自分に合った職種や働き方を見つけることで、より充実したキャリアを築くことが可能です。
転職活動を成功させるためには、この記事を参考にして情報収集を行い、計画的な転職計画を立てていきましょう！
