看護助手認定実務者試験ってどうなの?合格の難易度やメリットを解説

看護助手認定実務者試験ってどうなの?合格の難易度やメリットを解説
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数少ない看護助手としてのスキルと知識を証明する試験である「看護助手認定実務者試験」ですが「合格しても意味あるの?」「介護資格をとった方がいいの?」と、悩んでいる方も多いようです。

本記事では、看護助手認定実務者試験のメリットや注意点、看護助手が取得すべきおすすめの資格などを解説します。

スキルアップの方法に悩んでいる看護助手の人や、これから病院で働こうと考えている人はぜひご確認ください。

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目次

看護助手認定実務者試験とは?

看護助手認定実務者試験は、全国医療福祉協会が実施する「看護助手の専門的な知識と技能を認定」するための民間資格です。

参照:全国医療福祉教育協会「看護助手認定実務者試験」

民間資格ではあるものの、資格取得を通して、看護助手の業務に必要な基本的な知識から患者をサポートする技術、医療の制度や法律まで幅広く学べます。

看護助手認定実務者試験に合格すれば、未経験で看護助手を目指す方でも一定の知識や技術を保持している客観的証明となるでしょう。

ここでは、看護助手認定実務者試験について以下の3点を取り上げ、さらに掘り下げて解説します。

看護助手認定実務者試験の概要

看護助手認定実務者試験の概要は以下の通りです。

試験名看護助手認定実務者試験
受験要件なし
(誰でも受験可能)
試験形式学科問題
(マークシート形式))
試験の時間90分
試験範囲看護助手業務と役割の理解:10問
患者の理解:10問
看護助手業務を遂行するための基本技術:15問
合格基準正答率6割以上
(問題の難易度による変動あり)
試験会場個人の場合:在宅受験
認定機関の講座受講生の場合:認定機関の教室等
看護助手認定実務者試験の基本情報

看護助手認定実務者試験は、看護助手として働くために必要な基礎知識やスキルを測る試験です。受験資格はなく、未経験者でも受けやすいのが特徴でしょう。

試験では医療・看護の基本知識や衛生管理、倫理などがマークシート形式で問われ、合格基準は正答率60%以上となっています。

看護助手認定実務者試験の難易度と合格率

看護助手認定実務者試験の合格率は約94.8%となっており、受験生の大半が合格する試験です。そのため、合格難易度は易しいといえるでしょう。

参照:全国医療福祉教育協会「全国医療福祉教育協会主催の各認定試験状況」

また、看護助手認定実務者試験は独学合格を目指しやすい試験です。

看護助手認定実務者試験は試験範囲が広く、計画的に学習する必要があります。また、ひとりで勉強していて難しい問題に出会ってしまった場合、独学で理解することが難しいケースもあります。

しかし、看護助手認定実務者試験では、試験対策として公式テキストや問題集が販売されているため、初学者でも無理なく学習できる点が特徴です。

看護助手ラボ編集部

テキストを繰り返し学習すれば、独学での合格も十分に可能な試験です。

看護助手認定実務者試験の申し込みから合格までの流れ

資格試験に慣れていない人の中には、試験の申込方法や受験の流れについて気になる方も多いため、看護助手認定実務者試験の簡単な流れ(在宅受験の場合)を以下に解説していきます。

STEP

受験申し込み

インターネット、もしくは郵送で受験の申し込みを行う。

>看護助手実務者試験申し込みはコチラ

STEP

受験料の支払い

出願期間の最終日までに銀行振り込みで受験料を支払う。

STEP

受験票が届く

受験票となるハガキが郵送で「受験申込時に登録した住所」へ届く。

※万が一試験5日前になっても届かない場合は要問合せ

STEP

問題用紙、解答用紙が届く

問題用紙および解答用紙が試験の前々日に郵送で届く。

STEP

受験

在宅にて受験。

STEP

答案用紙の返送

問題用紙に同封された案内に従って問題用紙・解答用紙の一般書留で返送を行う。

試験日の翌営業日が返送期限のため注意!

STEP

合否が届く

郵便で合否結果が自宅に届きます。

参照:全国医療福祉教育協会「受験申込みから合格発表までの流れ」

個人で看護助手認定実務者試験の在宅受験を行う際の流れは上記の通りです。

全国医療福祉協会が認定するスクールの講座を受講して会場受験を行う際は、一部の流れが異なるため注意しておきましょう。

看護助手ラボ編集部

認定機関(スクール)の通信講座を受講して看護助手認定実務者試験を受ける場合は、通信講座を開講するスクールの案内に従って手続きを行いましょう。

看護助手認定実務者試験のメリット

看護助手認定実務者試験には、どのような利点があるのでしょうか。看護助手認定実務者試験には、以下に挙げる3つのメリットがあります。

ひとつずつ詳しく解説します。

看護助手に求められるスキルの証明が可能

看護助手認定実務者試験を取得すれば、看護助手に必要な基礎知識や技術を備えていると客観的な証明となります。そのため、未経験者でも資格を取得することで就職や転職時に有利に働くでしょう。

また、看護助手認定実務者試験を通して、看護師や医療スタッフとの連携に関する考え方や、医療現場で求められる最低限の専門知識などを学べます。

看護助手ラボ編集部

看護助手や介護の経験もなく医療機関に入職した場合、医療器具の取り扱いや専門用語に戸惑う方も珍しくありません。

しかし、事前に看護助手として必要な知識を身に付ければ、より早く現場になれることが可能になります。

独学で受験可能

看護助手認定実務者試験には受験資格がないため、受験のために講座の受講やスクールに通う必要がありません。そのため、独学で受験したい方にとってはメリットといえます。

とくに、看護職や介護職の経験がない初心者の方にとって丁度いい資格といえます。さらに、公式のテキストや問題集があるため、独学で学びたい方にも取り組みやすい資格でしょう。

ただし、独学が不安な方や体系的に学びたい方は、通信講座を利用することがオススメです。通信講座では、プロの講師による解説やわからない部分への質問ができるため、効率的に試験勉強を進められます。

転職活動がスムーズになる

看護助手認定実務者試験に合格すると、転職活動で「必要な知識とスキルを持っている」ことを、採用担当者にアピールできます。

看護助手は未経験でも挑戦可能な仕事ですが、採用する側の視点としては経験者の方を優遇することが一般的です。ですが、資格を保有して未経験者でも一定の知識・やる気があると証明することで、経験者との差を埋めることが可能です。

ただし、看護助手認定実務者試験はあくまで知識を問う試験のため、身体介助のスキルを体で覚えることはできません。

看護助手の現場で必要になる移乗や排せつ介助などの身体介助スキルを習得したい場合は、「介護職員初任者研修」等の公的資格がオススメです。

看護助手ラボ編集部

介護職員初任者研修は介護職の入門資格ですが、通学を通して身体介助スキルを学ぶことが出来るため、看護助手として働く場合でも有用度が高い資格です。

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看護助手認定実務者試験の注意点

看護助手認定実務者試験の合格を目指す際には、事前に理解しておくべき以下の注意点があります。

それぞれ詳しく解説していくので、確認した上で受験を検討してするといいでしょう。

知名度は高くない

看護助手や介護職の活躍する医療・福祉業界では、公的資格である「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」、国家資格である「介護福祉士」が知名度が高く、就職や収入に好影響を出しやすい資格です。

これに対し、「看護助手認定実務者試験」は医療・介護業界における知名度は決して高くは有りません。

採用担当者や面接官が資格の内容を理解していないケースも多いため、資格をアピールする際には、学んだことや資格取得で得られたスキルを具体的に説明する必要があるでしょう。

看護助手認定実務者試験の資格は、看護助手としての一定の専門的知識を有する証明になります。

ですが、介護職員初任者研修や介護福祉士といった介護系資格に比べると、給料アップやキャリアアップはあまり期待できない資格である点に注意しておきましょう。

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看護助手認定実務者試験合格が求められる求人はほぼ無い

看護助手の求人において、看護助手認定実務者試験の合格が応募条件として求められる求人はほとんどありません。

病院で働く看護助手は無資格でも挑戦できることに加え、ハードルが高い求人の場合でも、実務経験や「介護職員初任者研修」や「介護福祉士」等の資格の方が重視されることが一般的です。

そのため、「就職・転職」や「キャリアアップ」を目的に資格取得を考えている場合は、看護助手認定実務者試験以外の受験も選択肢に加えて考えた方がいいでしょう。

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全国医療福祉教育協会の認定スクール

看護助手としてのスキルアップを目指す場合、通信講座を利用すれば効率的かつ丁寧に知識を習得することが可能となります。

また、全国医療福祉教育協会が認定しているスクールで特定の講座を受講すれば、講座を修了することで資格を取得することも可能です。

そのため、独学で看護助手に求められる知識を学ぶことに自信がない人は、積極的に通信講座を活用するといいでしょう。

全国医療福祉教育協会の認定スクール

ここでは、全国医療福祉教育協会の認定スクールのなかでもオススメの上記2校について解説していきます。

ヒューマンアカデミー

ヒューマンアカデミー看護助手講座HPイメージ
引用:ヒューマンアカデミーHP
講座名看護助手講座(eラーニング付)
取得できる資格看護助手実務能力認定資格
※認定料3,000円(税込)が必要
学習時間標準学習期間:3か月
(在籍期間:6か月)
教材内容看護助手認定実務者試験の公式テキスト
看護助手認定実務者試験
図解 からだのしくみ大全
学習形式eラーニング
添削回数:2回
サポート体制回数無制限の質問
就職・転職のサポート
受講料46,200円(税込)
公式サイトhttps://haec.athuman.com/shop/g/g1245T056/
ヒューマンアカデミーの看護助手講座の基本情報

全国医療福祉教育協会の認定スクールである「ヒューマンアカデミー」では、看護助手の実務未経験でも3か月で「看護助手実務能力認定資格」の取得が可能な講座を開講しています。

自宅で学べるeラーニングとテキスト教材を使い、実技も含めた実践的なスキルを習得を目指す講座です。

また、講座修了と同時に資格(※)申請が可能な点も魅力のひとつです。
※看護助手実務能力認定資格

サポートも充実しており、講師への質問は無制限で出来ることに加え、医療業界へのコネクションが強いグループ会社の「ヒューマンリソシア」から就職・転職活動のサポートも受けられます。

ユーキャン

ユーキャン看護助手講座HPイメージ
引用:ユーキャン公式HP
講座名看護助手講座
取得できる資格看護助手実務認定資格証
※認定料3,000円が別途必要
学習時間標準学習時間:3か月
(指導期間:6か月)
教材内容メインテキスト:3冊
副教材:DVD教材、用語集、資料集
学習形式テキスト学習問題演習(3回の添削課題)
スマートフォンを使ったWebテスト
DVDでの実技レッスン
サポート体制わからないところは1日3問まで質問可能
受講料39,000円
公式サイトhttps://www.u-can.co.jp/course/data/in_html/1357/
ユーキャンの今後助手講座の基本情報

社会人向け通信講座の大手である「ユーキャン」では、イラストや図が豊富で分かりやすいテキストがウリの看護助手講座を開講しています。

ユーキャンの看護助手講座は、テキストとDVDを利用する通信講座となっており、DVDでは病院内での患者との接し方やシーツ交換、車いすを使った介助方法などを映像と音声で学べるため、未経験の人でも分かりやすい通信講座といえます。

3か月で無理なく学べる学習内容であることに加え、講座を修了することで、「看護助手実務認定資格証」を取得できるため、家事や育児の合間に資格取得を目指す人におすすめの通信講座です。

看護助手におすすめの資格

看護助手の仕事に役立つ資格は看護助手認定実務者試験だけではありません。看護助手に特化した民間資格や、看護助手の現場で役立つ公的な介護職資格など、様々な資格があります。

看護助手に取得がおすすめの資格としては以下の通りです。

それぞれ詳しく解説していくので、目的に合わせて取得するべき資格を検討していきましょう。

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介護職員初任者研修

介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)とは、介護職における最初に取得すべき入門資格です。

通信講座だけではなく、スクーリング(通学)を通して身体介助を講師から直接学ぶことが出来るため、看護助手の現場でも活かせる実技スキルを身に着けることが出来ます。

公的資格のため病院においても知名度が高く、介護職員初任者研修を取得することで看護助手の転職活動も有利に進めることが出来ます。

資格の取得自体は難しくないものの、必ずる通学によるスクールングが必要になるため、働きながら取得を目指す場合はやや負担に感じる人もいるでしょう。

看護助手ラボ編集部

病院によっては、介護職員初任者研修保持者に対して資格手当等を支給する場合もあるため、収入アップにつなげることも出来ます。

派遣会社や病院によっては資格取得費用を負担してくれる制度を持っているため、資格取得を検討している人は入社前に事前に確認しておきましょう。

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介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修(実務者研修)は介護職における中級者向け資格で、国家資格である介護福祉士の受験に必要になる資格です。

実務者研修では、介護職員初任者研修よりも専門的な介護知識と技術の習得に加え、喀痰吸引や経鼻経管栄養などの医療的ケアも学ぶことが出来ます。

介護職や身体介助がある病院で看護助手をしている人であれば、カリキュラムについていくことは可能ですが、完全に未経験の人の場合は難しく感じる内容が多いでしょう。

介護業務が中心の看護助手の経験が3年以上あれば、実務者研修を取得することで、国家資格である「介護福祉士」の受験資格を満たすため、キャリアアップ・スキルアップを目指す人に必見の資格です。

介護福祉士

介護福祉士は「社会福祉士および介護福祉士法」に基づく、介護職唯一の国家資格です。介護福祉士は利用者の生活を支えるために専門的なケアを提供し、介護サービスや看護助手チームにおいて中心的な役割を担います。

介護福祉士の資格を取得することで、看護助手としてはもちろん、介護施設においても転職先に困ることはほぼなくなるといえます。

ただし、看護助手としての経験がベッドメイクや院内清掃等が中心の場合、介護福祉士の受験に必要になる実務経験要件に当てはまらないため注意しておきましょう。

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メディカルケアワーカー

メディカルケアワーカーは看護助手の地位とスキルの向上を目指し、初めて誕生した看護助手の資格です。メディカルケアワーカーの受験資格や試験内容は以下の通りです。

項目2級1級
受験資格1年以上の看護助手実務経験
※実務経験証明書の提出が必要
※実務経験がない場合は、指定の教育期間で「メディアカルケアワーカー講座」の修了が必要
メディカルケアワーカー検定試験2級の合格者
※2級と併願受験も可能
試験形式学科試験(20問)
800字程度の記述問題
学科試験(25問)
800字程度の記述問題
メディカルケアワーカーの受験資格と試験形式

メディカルケアワーカーは特定非営利活動法人医療福祉情報実務能力協会が認定する民間資格ではあるものの、医療業界における知名度は高く、病院の採用担当者であれば知っている人が多い資格です。

求められる知識に応じて1級・2級に分かれており、メディカルケアワーカー2級は「1年以上の看護助手実務経験」が受験資格となるため、看護助手認定実務者試験より取得難易度が高い資格といえます。

ただし、「LEC東京リーガルマインド」もしくは「TERADA医療福祉カレッジ」の講座を修了することで、未経験者でも受験が可能になるため、これから看護助手に挑戦したいと考えている人は受講を検討するといいでしょう。

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看護助手認定実務者試験まとめ

看護助手認定実務者試験は全国医療福祉協会が認定する、看護助手のための資格です。試験に合格すれば看護助手として一定の知識を保有している証となるため、就職や転職に有利に働く可能性があります。

ただし、民間資格のため実務者研修や初任者研修などの資格と比べると、社会的な信頼性は高くないといえるでしょう。また、認知度も低く、試験に合格しても必ずしも有利に働くとは限りません。

とはいえ、経験もなくいきなり看護助手として働くのはハードルが高いと感じる方もいるでしょう。また、実務者研修や初任者研修の修了にはある程度の期間を要するため、簡単に受講を決められるものではありません。

そのため、まずは看護助手認定実務者試験に挑戦し、その後さらに上位の資格取得について考えるのも賢い選択でしょう。

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この記事を書いた人

看護助手ラボ編集部のアバター 看護助手ラボ編集部 キャリアコンサルタント

必要不可欠なのに脚光を浴びづらい「看護助手」に特化したメディア「看護助手ラボ」を運営しています。

看護助手に関する働き方や資格等のお役立ち情報や、医療従事者にとって有益な情報を発信していきます。

【サイト運営者の保有資格】
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